道、なお遠く Long Distance Way 2003 6 15

 宗教というと、どのようなことを連想するでしょうか。
愛、互いに愛しなさい。
正義、正義を実現しなさい。
反省、自らを省みなさい。
 そういうことでしょうか。
しかし、これは、宗教としては、基礎的な部分です。
世界の国々に混乱や争いが、多ければ、
人々に混乱や争いが、多ければ、
宗教は、愛、正義、反省を説きます。
 愛、正義、反省は、非常に重要なことであり、
国の精神の根幹を成すもの、人間の精神の根幹を成すものです。
 しかし、根幹は根幹なのです。
根幹ができたら、次へ踏み出す時があるのです。
 たとえ話をすれば、
愛、正義、反省は、コンピューターで言うところの、
OS,operating systemです。
どのような優秀なパソコンを作っても、
OSがなければ、パソコンは動きません。
そこで、優秀なOSを作るべく努力をしてきました。
しかし、優秀なOSができれば、
次は、そのOSで動く、ワープロや表計算、
インターネット閲覧ソフトを作っていきます。
 別のたとえ話をすれば、
女性がお化粧をする時に、
いきなり、好みの高価な化粧品を使うのではなくて、
まず、基礎化粧品を使います。
 愛、正義、反省は、宗教で言うところの根本思想です。
しかし、これは、OSや基礎化粧品に当たります。
 現在、世界各地で、混乱や争いが多く、
個人レベルでも、混乱や争いが多い。
こうなると、宗教は、基礎的な部分を説かなければならない。
しかし、これは、宗教としては、基礎的な宗教です。
 宗教とは、進化すれば、科学です。
進化した宗教の形態は、科学の形式になります。
人間の科学、心の科学です。
宗教が進化して行って、行き着く先と、
科学技術が進化して行って、行き着く先は、
同じになります。
 たとえば、仏教で言う、色即是空、空即是色とは、
色は物質、空とはエネルギーのことです。
エネルギーと物質の関係のことを言っています。
さらに、これを先に進める法則がありますが、
しかし、これは、あまりに高度すぎて、
弟子が誰も理解できなくて、
いろいろな、たとえ話で終わっているような感じがします。
仏教には、そういうものが、いくつかあります。
結局、弟子が理解するのは、あまりにむずかしくて、
結局、とりあえず、「反省というものが重要です。」とか、
「悟りというものが大切なのです。」ということになりました。
しかし、反省を進化させた先にあるもの、
悟りを進化させた先にあるもの、
そういうものの探求が大事です。
誰も、科学という面から、仏教の根本を理解しようとする者はいませんでした。
これは、宗教家に、科学の知識が欠けていたのかもしれません。
宗教家に科学者がいれば、もっと発展したのかもしれません。
 家には、門が2つあるのです。
どの門から入っても、家は家です。
敷地の広い家ですので、門から、家までの道は、遠いのですが、
しかし、どの門から入っても、行き着く先は同じです。
 今のところ、世界に混乱や争いが多く、
宗教の方は、遅れています。
科学技術の方が先に行っています。
しかし、行き着く先は同じです。
 宗教と科学の融合を昔から考えていました。
心の科学、これは、単に心理学のことではありません。
心理学は、心の科学の基礎的な部分です。
心の科学とは、本当に科学に近いのです。
心の科学技術のことです。
 宗教と科学の融合については、
ルドルフ・シュタイナーが、考えました。
しかし、時代より、その思想が早すぎて、
あまり評価されていないかもしれません。
 心の科学については、
ユングが、心理学を超えて、心理学を心の科学に近づけましたが、
しかし、時代より、その思想が早すぎて、
あまり評価されていないかもしれません。
ケーシーが、心の科学の領域の入り口まで、行ったのですが、
あまりに、批判者が多かったので、
残念ながら、入り口のところまででした。
もっと先に進みたかったのでしょうが、残念なことになりました。
エジソンも、心の科学の領域にアプローチしています。
エジソンというと、実用的な研究ばかり注目されますが、
実用的でない研究、誰もが驚くような研究もしていました。
そういう研究もたくさんあるのです。
 以上は、まだ夢でしょうね。
夢にチャレンジする人は少なく、夢を批判する人は多い。
 さて、現実の今は、夢どころではありません。
経済が不景気になりますと、
それが戦争の原因になります。
経済が不景気になりますと、
それが貧困の原因となり、結局、病の原因にもなります。
経済が不景気になりますと、あらゆる災難が起きてきます。
それゆえ、何としても、経済を発展させる必要があります。
 日本では、おそらくピンとこないでしょうが、
これは、最近まで、日本は社会主義国のようなものでしたから、
仕方ないのでしょうが、
外国では、株式市場が経済の心臓部に当たります。
株式市場が経済のエンジンなのです。
 だから、経済を発展させるには、
株式市場を発展させることなのです。
もちろん、株式市場をバブルにさせない工夫が必要ですが、
経済を発展させる最短のコースは、株式市場を発展させることなのです。
だから、株式市場を焦点にした政策を行なっている国もあります。
これも、ピンポイント攻撃の一種でしょうね。
 今の国際情勢や経済情勢を見るにつけ、
夢は、夢を見ることで終わるでしょうね。
道、なお遠く。
しかし、誰かが、夢を引き継ぐでしょう。

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